その三次元解析は、正しいの?

三次元モデルの解析がだいぶん普及してきました。

 

でも、「その解析を信用していいの?」と聞かれると、どうやって「正しい」と説明しますか?

その説明をするために、V & V(Verification and Validation)が求められるようになってきました。

 

計算工学会ではこのやり方についてHQC-001, HQC-002というガイドラインを示しています。

 

その中で、実務で大切なのが、解析仕様書、計画書です。が、しっかりとした仕様書、計画書が作られている例は少ないでしょう。数枚の図でこんな解析でいくらかで出来るかと口頭で尋ねられることが大半です。

 計算工学会では、工学シミュレーションの品質管理に関する資料を発行しています。解析マネジメント、品質管理、解析事例などについて説明されています。


「工学シミュレーションの標準手順」

計算工学会より、

・「工学シミュレーションの品質マネジメント」第2版(JSCES S-HQC001:2014)

・「工学シミュレーションの標準手順」第2版(JSCES S-HQC002:2015)

・「学会標準(HQC001&002)事例集」( JSCES-HQC003:2015)

が、発売になっています。HQC003:2015には、原子炉建屋の三次元解析モデルが取り上げられています。

 

V&V事例


計算工学会より、学会標準が発行されています。


HQC001「工学シミュレーションの品質マネジメント」
HQC002「工学シミュレーションの標準手順」


まもなく、HQC003で、事例集が発行されます。原子炉建屋のモデリング、自動車の解析などの事例が掲載予定です。



学会の動向


日本計算工学会

  • 「工学シミュレーションの品質マネジメント」第3版

  • 「工学シミュレーションの標準手順」第2版

  • 「学会標準(HQC001&002)事例集」

を販売しています。また、研究分科会で研究が続いています。

日本原子力学会

  • シミュレーションの信頼性確保に関するガイドライン:2015

を出版しています。

 

土木学会

  • 土木分野の数値解析におけるV&Vに関する小委員会(渦岡良介委員長)(応用力学委員会)
  • 地盤・構造物の非線形地震応答解析法の妥当性確認/検証方法の体系化に関する研究小委員会(中村晋委員長)(地震工学委員会)

上記の小委員会で議論され、逐次その内容が学術講演会などで発表されています。